節分祭では、あちこちで邪気(鬼)を払うために古くから豆まきを執り行っていますね。
節分のメインは”鬼”と”豆”、といったところでしょうか!?
しかし必ずと言っていい程「鬼は外!福は内!!」と言いながら豆まきをしていると思います。ですので、今回はより「福の神とは」という所にスポットを当て、また豆まきの時にやってはいけないことがあるので調べました。
いつもとは違った、奥深い豆まきをしてみましょう(^^)
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節分って何?
節分と言えば2月3日を思い浮かべると思いますが、実は季節の変わり目(立春、立夏、立秋、立冬)の前日の事を言い、1年に4回もあるんですよ!
そして、節分と言えば”豆まき”ですよね!!
ではどうして2月3日が”豆まき”の日として定着したのでしょう?
2月4日が立春で陰暦でいうところのお正月に当たります。ですので、その前日(陽暦でいうところの大みそか)にこれまで家の中にあった邪気(鬼)を豆まきによって追い払い、向こう一年の無病息災を願うという意味合いがあります。
豆には「穀物は生命力と魔除けの呪力が備わっている」という昔からの信仰、また語呂合わせで鬼の目に「魔目(豆・まめ)」を投げつけて鬼を滅する「魔滅」に通じ、煎った豆を鬼にぶつけることにより「魔の目を射る」ことに通じるため邪気を追い払うと言われています。
この煎った大豆のことを「福豆」といい、その豆を自分の年齢+1(数え年)の数だけ食べると、体が丈夫になり風邪をひかないとも言われています。
豆まきの時に発する「鬼は外、福は内」の鬼は邪気(禍・わざわい)という事が分かりました。福は福の神と言われていますが、では福の神ってどんな神様なんでしょうか。
豆まきの時の”福の神”とはどんな神様?
日本には多くの「福の神」が存在します。その中でも節分にちなんだ福の神を3つ紹介しましょう。
お多福
鬼と一緒に描かれているのは、白いふっくらした顔の「お多福」。室町時代から存在し狂言でも表現されています。
狂言では、暴れまわる鬼たちを豆まきで追い払ったものの豆が無くなると再び鬼が暴れだすので、お多福がやって来て優しい微笑みで鬼の怒りを鎮め改心させるというもの。
別名「おかめ」ともいい、「神様」という訳ではありませんが、「福の神」としてよく登場します。
毘沙門天
節分の由来の中に、「鬼が出てきた時に毘沙門天のお告げによって豆を投げつけたところ、鬼を退治できた」という逸話があります。

引用元:https://www.pinterest.jp
毘沙門天は邪鬼を踏みつけている格好で描かれることが多く、逸話とも合っているので「福の神」は「毘沙門天」ともいえるでしょう。ちなみに「毘沙門天」は七福神の1人です。
七福神
毘沙門天を含む七福神が、節分の「福の神」と言われることがあります。
地域によっては神社や寺などで行われる「節分会(せつぶんえ・せちぶんえ)」の豆まきの行事の時には、仮装した鬼と七福神が出てくるところもがあります。
それでは、七福神とはどんな神様なのか見てみましょう。
- 大黒天(だいこくてん)
- 大地を掌握する農業の神様といわれる
- 大きな袋を背負い打出小槌を持ち頭巾をかぶった姿が知られている
- 財宝、福徳開運の神様として信仰されている
- 毘沙門天(びしゃもんてん)
- 四天王の一仏で、別名「多聞天」という
- 七福神の中で、唯一の武将の姿をしていて右手に宝棒、左手に宝塔、足の下に邪鬼天の邪鬼を踏みつけている
- 融通招福の神として信仰されている
- 恵比寿天(えびすてん)
- 左手に鯛をかかえ右手に釣竿を持った親しみ深い姿の漁業の神といわれる
- 特に商売繁昌の神様としても信仰が厚い
- 寿老人(じゅろうじん)
- にこやかな微笑みをたたえ、手には巻物を括り付けた杖、団扇や桃などを持ち、鹿を従えた姿が一般的に知られている
- 長寿延命、富貴長寿の神として信仰されている
- 福禄寿(ふくろくじゅ)
- 長い頭、長い顎鬚、大きな耳たぶをもち年齢は千歳という
- 長寿、幸福の徳を持ち、鶴と亀を連れて左手に宝珠、右手に巻物を括り付けた杖をもつ姿が特徴
- 招徳人望の神様として信仰されている
- 弁財天(べんざいてん)
- 七福神の中で唯一の女神
- 知恵財宝、愛嬌縁結びの徳があるといわれている
- 布袋尊(ほていそん)
- 弥勒菩薩の化身といわれ、いつも笑顔を絶やさず人々に接し、大きな袋には宝物がたくさん入っていて信仰の厚い人に与えられたといわれている
- 笑門来福、夫婦円満、子宝の神として信仰が厚い
七福神を参拝すると「七難即滅、七福即生」といわれるように、7つの災難が除かれ、7つの幸福が授かると言われています。
豆まきの時にやってはいけないことって?
やってはいけないことは大きく2つあります。
時間帯
やってはいけない時間があります。本来、豆まきをする時間が決まっていて、それ以外の時間では意味がないという訳です。
では、豆まきをするべき時間は一体いつなのでしょうか?
鬼が出る時間帯は、鬼門=丑寅(うしとら)の時間帯に 現れるといわれています。なので、豆まきもこのタイミングで行うという説があります!つまり午前2時~4時を指す事から、本来その時間帯が最も鬼退治に適しているとされています。
しかし、真夜中に豆まきをしている家庭はなかなかないと思いますが…(^_^;)
現代では家庭ごとのニーズに合わせて、家族が揃う時間帯(夕食後など)に行うことが多いみたいですね。
それはそれで私は良いと思います。家族のコミュニケーションもとれるし、目に見えなくともいろんな魔(悪運)に対する抵抗力をつける良い機会ではないかと思います。
お父さんが鬼の役をすること!
子供が小さい家庭では、よくお父さんが鬼に扮して現れ、子供を脅かす風景が見られると思います。
基本的に家庭で豆まきを行う場合は、その家の家長(お父さん)が豆をまくのが正解です。次の候補としては、年男、年女、厄年の人が豆をまく人になります。
本来、鬼は目に見えない”魔”なので、お面があったらその面に向かって豆を投げつける→家長であるお父さんがその鬼をこてんぱんにやっつける!!という筋書きではどうでしょうか(笑)
子供さんが小さいうちは通用するかもしれませんが、だんだんと乗ってくれなくなりますかね(汗)
まとめ
一言で「豆まき」と言っても、調べているうちにとても奥が深い事がよくわかりましたね。
- 節分って何?
- 現在では日にちが2月3日で定着していますが、暦によって変わることがあります
- 2021年から2057年までは閏年の翌年は2月2日なのだそうですよ!
- 豆まきの時の”福の神”とはどんな神様?
- どんな神様であっても、私達の心持ちが前向きでないと「福の神」は働いてくれないかもしれません
- 恵方巻には、縁起よく七福神にちなんで7種類の具を入れ、巻き込んだ福を逃さぬよう丸ごと1本、恵方を向いて無言で食べきるとよいとされています
- 縁起が良いとされることを取り入れることで、運気もアップしそうですね!
- 豆まきの時にやってはいけないことって?
- 草木も眠る丑三つ時に邪気がやってくると言われていますので、その時間帯が豆まきのベストタイム!でも他のものも出て来そうで、ちょっと怖い!?
- お父さんはやはり、家庭のヒーローじゃなきゃいけませんよね!!
ちなみに尾道でも毎年お寺などで節分祭が行われています。
西国寺、吉備津彦(一宮)神社が有名な所ですが、浄土寺や大山神社等でも餅まきやお接待などが行われていますよ!
家庭では邪気を払い、お寺や神社に出掛けて福を頂くというのも良いかもしれませんね(^^)/
以下に、尾道で行われる代表的な節分祭を紹介しています!参考になさって下さい♪
2019年、尾道で西国寺を初めとする節分祭(豆まき)のご紹介!!